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2017年1月中米出張レポート -コスタリカ編-

中米2カ国目はコスタリカです。
東にはパナマ、北はニカラグアに挟まれており、環境保護先進国として名高い、自然環境の豊かな国です。
小規模生産者が多く、生産処理方法は日々研究され進化しており、目の離せない生産国となっております。
今回はカフェタイムと付き合いのある2つの農園と、新たに4つの農園を紹介してもらいました。

まずは首都サンホセから北西に位置する、ウエストバレー地区からです。

・El Greco 標高1300m

祖父から3代続く農園で、きれいに手入れのされている農園でした。

現在メインであるGeishaを400本植えており、Geisha以外にもケニヤのSL28など様々な品種を植えていました。

 


・Volcán Azul 標高1550m〜1700m

カフェタイムでは2年前に初訪問し、昨年から付き合いの始まった農園です。
今年の年明けにここヴォルカンアスール農園のGeishaを販売させていただき、フローラルでトロピカルフルーツのような味わいで大変ご好評いただいた農園です。

かなり熟したGeishaのチェリーです。
ここまで熟度の高いGeishaのチェリーは珍しいです。

マイクロミルを所有し、栽培から出荷されるまで一貫して管理をしています。



オーナーのAlejoさん

知的で情熱的で、常に品質向上のことを考えており、新しいことにもどんどん取り組む姿勢が印象的でした。
数多くの品種を植えており、どの品種が自分の農園のテロワールに適しているのかを調べています。将来的には標高1900mの位置に植える計画もあり今後も目が離せません。

次はサンホセから南に位置する、タラス地区へ
今回は訪れた農園では発酵処理にこだわっている農園が多く見られました。

・La Pira 標高1650m



こちらもカフェタイムとは付き合いの長い農園で、しっかりとしたボディのあるコーヒーを作られています。

オーナーの娘のアリアナさんです。毎年の成長が楽しみです。

ここでは発酵処理の説明をしてもらいました。



ラピラではハニープロセスの発酵を遅らせるため、冷水を使ってじっくり発酵させています。この方法で、フレーバーがより発達するようになったとのことです。



 

・Vala Blanca 標高1900m



祖父の代から3代目、3年前に初めてCup Of Excellenceに参加、以来毎年入賞し好成績を収めています。
昨年のコスタリカのバリスタチャンピオンシップでも使われました。
コーヒーツリーのトップにある完熟チェリーのみを収穫したスペシャルロットを作っています。
トップは一番日当たりが良いので糖度が高く風味が豊かになるそうです。

写真の品種はハイブリッドティコというブルボンとティピカを掛け合わせた品種です。

 

・Monte Copey 標高1840m



2014年のCup of Excellenceで1位に輝いた農園
ここでは発酵メソッドを紹介してもらいました。

・Double FW  ダブル・フリーウォッシュド
発酵槽にて発酵させた後、さらに24時間水につけます。
デスムシラージマシンではムシラージがどうしても一部残ってしまうので、さらに冷水につけることでより均一化することができるとのこと。
冷水につけることでじわじわ発酵し、味わいがひきしまります。

ケニアで取り入れられている処理方法です。

・3wayFW  トリプルウェイ・フリーウォッシュド
パルパーでパルピングした後に発酵槽で発酵させる。その後さらに2回水洗いをする。
(合計3回水洗いをしたことになる。)
Double FWとは違いはデスムシラージマシンは使わない。その結果、クリーンカップが上がり、重さが出るとのことです。
しかし、パーチメントが非常に薄くなってしまうのでその後の乾燥は非常に気を使っています。

 

・Mirasu 標高1400m

名門カンテリジャ農園から独立した若い夫婦が運営しています。
ウェットミルを見学させてもらいました。  
ここではRaisin Honey Processを採用しています。

・Raisin Honey process
チェリー収穫後、3日間、ナチュラル製法で乾燥させた後に、外皮を取り除き、14〜16日間アフリカンベッドで乾燥させています。
パーチメントの香りは、その名の通り、レーズン、そしてパンの酵母のような香りがしました。


 

今回訪問した場所だけでも様々な取り組みが行われており、ものすごいスピードで進化していることを実感いたしました。
今後も追いかけていき、皆さまに紹介できればと思います。